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ためらわず救命を!

2010年09月01日

昨年もこのハートのつぶやきで取り上げましたが、9月9日は「救急の日」。そして、この日を含む一週間は救急週間とされており、今年は9月5日~11日になりますね。

さて、一般の皆さんにも広く知られるようになってきたAED。Automated External Defibrillatorの略で、日本語では、自動体外式徐細動器といいます。今年3月に米国の権威ある医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(THE NEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINE)」で、日本の徐細動による救命率の調査研究が発表されました。それによると、2005年1月1日から2007年12月31日の3年間のうち、日本全国で、病院外で心臓停止となり救急隊による蘇生が試みられた312,319例のうち12,631例が、AED使用により蘇生効果の高いとされる心室細動でしたが、実際に居合わせた人によりAEDが用いられ電気ショックが行われたのは、462名で、このうち1ヶ月後に146名(31.6%)の人が社会復帰できていたとのことです。逆に、その場で使用されなかった12,169例のうち、社会復帰できたのは1,669名(13.7%)にとどまっていたとのこと。復帰できた人数の比較もそうですが、その場でショックが与えられた人が、与えられなかった人よりもかなり少ないということをみても、もっと普及することが期待されますね。

ただ、明るいニュースもあり、公共AEDの設置件数が増加したことによって、一般市民による救命率もその前の1.2%から6.2%に上昇したとのこと。調査の終了が2007年末ですので、それからさらに普及していることが予想されます。

そもそもAEDを一般市民が使用できるようになったのは、2004年の7月から。厚生労働省をはじめとする国の関係機関や有識者により検討がなされ、医療従事者だけでなく、一般市民を含めた幅広い非医療従事者が参画することで救命率を高めようとしたものです。通常、治療行為を行えるのは医師だけですが、AEDを用いて救命を行った場合は、医師法違反にならないものと考えるとされ、刑事責任についても人命救助の観点からやむをえず行った場合は関係法令に照らし合わせて免責されるべきとし、このような消極的な安心感を与えるだけでなく、積極的な取り組みを促すべき、としています。

早期通報(119番)・早期心肺蘇生(心臓マッサージ)・早期徐細動(AED)・早期高度医療処置(医療機関による処置)という「救命の連鎖」をスムーズにつないでいくことが、救命率を上げるのに非常に重要な要因となります。目の前で倒れた人に救命処置を行うことはとても勇気のいることですが、あなたが一歩踏み出すことで救われる命があることを思い出して下さい。

■外部リンク:
THE NEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINE
http://content.nejm.org/cgi/reprint/362/11/994.pdf

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/07/s0701-3.html

心肺蘇生法委員会
http://www.qqzaidan.jp/AED/index.htm


■関連リンク:
第2回 家族、友人が心筋梗塞を起こしてしまったら?|ドクターズコラム|ハートケア情報委員会
http://heartinfo.jp/column/article/2_1.php

第5回 米国と日本を比較、狭心症・心筋梗塞の予防と対処|ドクターズコラム|ハートケア情報委員会
http://heartinfo.jp/column/article/5.php

狭心症・心筋梗塞患者さんの体験談(第5話 心筋梗塞から生還!いまはボディビルダー)|ハートケア情報委員会
http://heartinfo.jp/taiken/eps05.html

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