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“1℃の上昇”がもたらす変化

2008年07月01日

地球温暖化のあおりを受け年々気温が上昇しています。さて、暑い夏を迎えるに向けて、今回は“1℃の上昇”がもたらす“気候の変化”、“体の中の変化”についてのおはなし。

まず、気候の変化。
平均気温が1℃上昇するとどんな変化が起こるのでしょう?7月に開催される洞爺湖サミットを前に、昨年発表された国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の記述によれば、毎年平均気温が1℃上昇することで、近い将来、北アフリカや南欧、中東の水不足が深刻化、世界では約15億人が水不足に瀕するといわれています。その他、農作物生産量の低下による食糧問題、熱波による熱中症の発生や蚊の活動範囲が拡大することによる感染症の増加など、自然災害の激化が懸念されています。
また、海水温が1℃上昇すると、海流の変化、プランクトンの減少、生態系の変化などにより、従来の生物分布が大きく変化します。それに伴って、例えばプランクトンを餌にする魚類の減少などが起こります。また、海水温の上昇はエルニーニョ現象など気象状況にも影響を及ぼします。

続いて、体の中の変化。
そもそも我々哺乳類のように恒温動物では、食物を体内で化学分解することで発生したエネルギーにより、温められた血液などの体液が血管などを通じて全身に循環し体温となります。体温維持中枢は視床下部にあり、外気温や血液などの温度に合わせて調節されます。体温が1℃上昇すると、正常時に比べ13%代謝が増加し、発汗、倦怠感などの症状が現れ、体に負担がかかります。そのため体温が上昇すると、汗を流して熱エネルギーを発散することで体温を下げようとします。余談ですが、ビール業界では気温が1℃上昇するとビールの消費量が1%上昇するなんて話を過去に耳にしたことがあります。実際、猛暑の年はエアコンやビールなど夏物商品の売行きがよくなるとか。夏に汗をかきやすいのは、外気温が視床下部を刺激し、体温を低くして熱の発散を図ろうとするため。特に平熱が高い人が暑い中、強い緊張にさらされると、視床下部が常に刺激されている状態になるので、汗と共にストレスも発散するよう気をつけてください。もちろん熱の発散で失った水分などの補給も忘れないでくださいね!

それにしても、“1℃の上昇”には、色々な意味がありますね。 “1℃上昇”を防ぐことは、健康維持にも関わってくることです。皆さん、今年は、体のケアと共に地球のケアにも気を遣う、そんな夏の日を過ごしてみてはいかがでしょうか?


■外部リンク:
環境省IPCC第4次評価報告書
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/message_main.html


■関連リンク:
第29回 寝苦しいこの時期 心臓病対策は脱水に気をつけて|ドクターズコラム|ハートケア情報委員会
http://heartinfo.jp/column/article/post_22.php
第26回 運動と体内の塩分と水分の関係は?|ドクターズコラム|ハートケア情報委員会
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